…廊下へ出て、一息ついた。 女性同士でこういう話をするのは楽しい。 だけど、川本さんのことを思い出すだけで頬が熱い。 「あぁ、もう。恥ずかしい」 あんなにかっこいい人、幼いときから知らなかったから余計にドキドキしてる。 胡桃は大きく息を吸った。 「水瀬さん」 「へっ!?」 聞き覚えのある声に体が強ばった。 「お昼一緒にどうかな?」 その声の主は、川本拓海。 胡桃は反射的に頷くしかなかった。