海が見える窓






…廊下へ出て、一息ついた。


女性同士でこういう話をするのは楽しい。


だけど、川本さんのことを思い出すだけで頬が熱い。



「あぁ、もう。恥ずかしい」



あんなにかっこいい人、幼いときから知らなかったから余計にドキドキしてる。



胡桃は大きく息を吸った。



「水瀬さん」


「へっ!?」



聞き覚えのある声に体が強ばった。



「お昼一緒にどうかな?」



その声の主は、川本拓海。


胡桃は反射的に頷くしかなかった。