海が見える窓






胡桃は拓海を見上げる。



表情はお決まりの極上スマイルではなくて、目が笑っていない笑みだった。



「ひっ」



あまりの怖さに、つい悲鳴を上げそうになった。



「あの、聞いてませんからっ!許してください」


「聞いてたってことだよね?」


「うっ…」



…あたしのバカ。



「あ~あ、俺って馬鹿だなぁ。まさか君がいるとは思ってなかったからさ」


「あの、ほんと、すみません」