海が見える窓






「ふんふ~ん」



鼻唄を歌いながら、ご機嫌な胡桃はコピー室へ向かっていた。


廊下は節電の影響で薄暗く、室内の明かりが廊下へ漏れているのがわかる。



「あれ、コピー室明かりついてるや…。誰かいるのかな?」



胡桃は立ち止まって、中の様子を除き混んだ。




「…ったく、あ~ムカつく!!」



え…



一瞬耳を疑い、気のせいかと思ったが確かにこの目はある人物を捉えていた。




「安月給の上、こんな田舎に送りやがって、何が経験を積め!だよ!!やってらんね~」



川本拓海がそこにいた。


拓海はコピー機の横のゴミ箱を蹴っ飛ばして乱雑な言葉を吐いていた。