「高瀬さん、美味いもん食べたら笑うんですか?あ、すいません、静かにって言われたのに喋っちゃいました」
「もういいよ」
そう言って最後までパンを食べた俺は、藤村に美緒ちゃんのことを話して聞かせた。
男に自分のこういう話をしたのは正直初めてだ。
「相手を悲しませるとか寂しい思いをさせるとかそういうことばかり考えてたけど、そんなのは言い訳だよな。また傷つけたらどうしようってただビビってるだけなんだ。いい歳して男のくせに女々しいだろ……って、おい、藤村?」
「すいません……だって、だって」
「なんでおまえが泣いてんだよ」
「だって俺、こんな純粋な恋愛聞いたことないっすよ……。その美緒ちゃんって子、すごいですね。俺だったら高瀬さんみたいな人に自分の気持ちを真っ直ぐ伝えるなんて無理ですもん」
側にあったティッシュで鼻をかむ音が休憩室に響いた。なんで藤村が泣いてるのか分からないが、やっぱりこいつはいい奴だな。
「もういいよ」
そう言って最後までパンを食べた俺は、藤村に美緒ちゃんのことを話して聞かせた。
男に自分のこういう話をしたのは正直初めてだ。
「相手を悲しませるとか寂しい思いをさせるとかそういうことばかり考えてたけど、そんなのは言い訳だよな。また傷つけたらどうしようってただビビってるだけなんだ。いい歳して男のくせに女々しいだろ……って、おい、藤村?」
「すいません……だって、だって」
「なんでおまえが泣いてんだよ」
「だって俺、こんな純粋な恋愛聞いたことないっすよ……。その美緒ちゃんって子、すごいですね。俺だったら高瀬さんみたいな人に自分の気持ちを真っ直ぐ伝えるなんて無理ですもん」
側にあったティッシュで鼻をかむ音が休憩室に響いた。なんで藤村が泣いてるのか分からないが、やっぱりこいつはいい奴だな。



