恋するBread*それでもキミが好き

8月28日

彼女に合わない日が三週間近く続いた今日。
いないだろうと思っていた姿を店の外から見つけたとき、一瞬誰かに心臓をグッと掴まれたような気持ちになった。


汗を沢山かいたのか化粧をしていない顔は少しテカっていて、目の下にはうっすらくまが見える。

だけどそれを変だなんて思わない。むしろ、そんな彼女のことを凄く綺麗だと思えた。


美緒ちゃんから受け取ったパンが潰れないよう大事に持ち、会社に向かう。

いつもは鞄の中に入れたままにしておくが、袋に大きく自分の名前を書き、会社の冷蔵庫にそれをしまった。

パンを食べたいという気持ちを堪え仕事に集中したが、時々俺の視界入ってくる仔犬が気になってしかたない……。