だが、私の親に伝えるはずもない。

当然、紫苑の時みたいに、激怒することは私でさえも察しがついた。

だからといっても、すぐに顔に出てしまう私には隠し事なんて無理で。

付き合ってそうそう、お母さんにバレる。

笑って祝福してくれた。あくまでも、直接、私から伝えたわけではない。

今は、紫苑も相手がいるわけで。

そして、今日の朝も。

海音の悩みを聞いたあとにすぐ感づかれる。

全く、プライバシーのかけらもないのか!くらいに見透かされる。

ま、結果的に『お似合いだよ。』って言ってくれたから、まだ許せるけど。

自分の隠し事ができないのが一番嫌だ。

それを、素直と捉えるのも人は、人だ。