「んで、ハルの彼女って…どんな子？マコは見たことあるんだろ？」


「もちろん！同じ高校に通ってるからな。小柄で可愛い子だよ。すごく思いやりのある優しい女の子。だよな、陽希。」


「……ああ。」


誠のヤツ、かなり柔らかい表情してるし。


そんな笑顔で由依の話するなよ。


胸にモヤモヤした気持ちをくすぶらせていると、哲也が目を輝かせ始めた。


「…会ってみたいなぁ、ハルの彼女に。」


「却下。」


なんとなく、そう言う予感がした俺。


即行で拒否の言葉が口から飛び出した。


「何でだよ～！マコには紹介してるのに、俺はダメなんて不公平じゃん！」


「誠は同じ高校だから、隠しようがなかったんだよ。出来ることなら、誠にだって知られたくなかったし。」


由依の魅力を知ってるのも、好きなのも、俺だけでいいんだよ。