「…え、」




ギギギ、とゆっくり顔を後ろに向ける





そこにいたのは____





「ぎゃあああああああああああ、」






叫び声を上げれば走り出す




ぼんやりと黒い髪の中に顔が浮かび上がったのだ





「あーあ、」



逃しちゃったねえ、とぼんやりつぶやく少年



さ、戻ろうかな、と暗い廊下へと姿を消した