ー闇落ちー

「さぁ、みんな忘れてしまえ?」
ワスレル…ワスレル…ワスレル…
「そうそう、何もかも忘れて全てを闇に染めよう」
闇…ヤミ…ハハッ

セレンの体を闇の霧が覆う。
目には光など宿ってなく、髪の色も変わってきた。
黒髪に青のメッシュ、目は血のように赤い。
頬には黒の薔薇の紋章。


「そうだ!それだ!それを待っていたぞっ!」

セレンを覆う闇の霧は無くなり、セレンは倒れた。

「これこそ我が求めていたものだっ!」

クラーは元の部屋に戻し、セレンをベッドに寝かせ、去った。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「ココハ?どコ?」
長イ間寝てイタような気がスル…
首輪?足枷?手枷?
記憶ヲたどってミル…

ー記憶ー

「ぼ……はセレン…よ…し……ます。」
ボクに似タ人ガ喋っテいる。
「……キー!…し……るの?」
赤いカミノ人に喋りカケている。
「ね…ゃん…ろ…ね!」
黒髪のニンゲンに喋りカケてる。

ーーーーーーーーーーーー

「僕の名前ハ、セレン?ナの?」

ガチャッ

「どうだいセレン君?」
「えット…」
見たことアルケド分からナイ…
「あれあれ…長いこと眠っていたから忘れちゃったのかな?ハハッま、我はクラーだ、忘れないようにな」笑
「ハい」
僕はクラートイウ人にツイテイク事にした。
「突然で悪いが…下界偵察に行っくれぬか?」
「分かリマした。」
自然と体ガ動く。
「では、頼んだぞ」ニヤッ
「ハイ」

セレンは完全に闇落ちしてしまった。
最悪なことに…記憶もほぼ覚えてない状態だ。
幸い、名前は覚えているようだが…他を覚てはなかった。
リッキー、天音は変わってしまったセレンにどうやって戻すのか…