マジですか…。

と言うか、記者も記者で納得したんだ…。

思わず感心をしてしまったら、
「真相を確かめるために専務室にカメラを仕掛けたところ、そこに入ってきたのは君だった。

君が俺の秘書を務めてから2ヶ月経った時だった」

社長は話を続けた。

「君は約1時間ほどで仕事を終わらせると、すぐに専務室を退室した。

俺は君も関わっていたのかと思って、カメラを回収するために専務室へと入った。

その時に専務のデスクの前に落ちていたのが、そのリップクリームだった。

その後で君は彼らに何も関わっていないことがわかったんだけどな」

「そ、そうだったんですか…」

なるほど、専務室に仕掛けたカメラであたしの正体が産業スパイだったと言うことがわかったと言う訳か。