【短】友達から始めましょう



放課後。
あたしは稜太とあやと3人で帰る。
和希は部活だから、いつも3人。


「大変なことになったね」

口を開いたのはあや。

「てか茜、本気で告るのか?」

稜太もあたしに尋ねる。

2人はあたしの気持ちを知っている。
あたしが和希を好きだってこと。
あたしが教えたわけじゃない、
2人が言うには見てればわかるんだって。


うーん、とあたしは腕を組み、
すぐに組んだ手を体の横に戻した。

「告って・・みよっかな?」

「え?」

2人は同時に声をあげ、あたしを見る。

「んまー・・気持ち伝えて
すっきりするのも良いかなー?なんて」

あはは、とあたしは笑った。


フラれるのはわかってる。

けど

あたしのことを良い奴だって言ってくれた
あいつの言葉に嘘はないって
あたしにはちゃんと伝わった。

だから、可能性は0じゃないって思った。
例え・・1%でも可能性があるなら
賭けてみようって思ったんだ。