始まった花火は、大きな音をあげながらパラパラと散っていく。
「そういえばさ」
坂瀬くんが口を開いた。
「遊佐さん、写真見せてくれたよな、花火の」
そう言えば、そうだった。
私が撮った写真を、坂瀬くんは褒めてくれた。
確かその中に、花火の写真もあった。
「この瞬間が、ずっと続けばいいのに」
坂瀬くんは花火を見ながら、そう言った。
時折花火に照らされて見える坂瀬くん。
ずっと、この横顔を見ていられたらいいのに、と私も思う。
「俺きっとこの瞬間を一生忘れない」
「...私も、忘れないよ」
坂瀬くんと二人きりで初めて見る本物の花火。
デートだと言えるであろうこの経験は、初デートとして私の記憶に残る。
「遊佐さん」
坂瀬くんは私の目を見て、真面目な表情で私の名前を呼んだ。
「何?」
「あの、さ」
言いにくそうにしていた坂瀬くんは、やがてはっきりと口にした。
「俺のこと、下の名前で呼んで」
「そういえばさ」
坂瀬くんが口を開いた。
「遊佐さん、写真見せてくれたよな、花火の」
そう言えば、そうだった。
私が撮った写真を、坂瀬くんは褒めてくれた。
確かその中に、花火の写真もあった。
「この瞬間が、ずっと続けばいいのに」
坂瀬くんは花火を見ながら、そう言った。
時折花火に照らされて見える坂瀬くん。
ずっと、この横顔を見ていられたらいいのに、と私も思う。
「俺きっとこの瞬間を一生忘れない」
「...私も、忘れないよ」
坂瀬くんと二人きりで初めて見る本物の花火。
デートだと言えるであろうこの経験は、初デートとして私の記憶に残る。
「遊佐さん」
坂瀬くんは私の目を見て、真面目な表情で私の名前を呼んだ。
「何?」
「あの、さ」
言いにくそうにしていた坂瀬くんは、やがてはっきりと口にした。
「俺のこと、下の名前で呼んで」



