「急いで帰らなきゃ、皆さんきっと困ってますよ!」


今度はヒナが俺の手を引っ張って進む。




危なっかしくて、泣き虫で。
でも誰より強くてあったかい。




そんな彼女に、人生をかき乱され続けるのも悪くない。




視界の端で揺れるドレスの裾に
ふと、未来が見えた気がした。