スローシンクロ 〜恋するカメラ女子〜

「やっぱりダメみたいです。機体に不備が見つかって整備中らしくて。まだ空港にいるんじゃ、とても間に合わない……」

「ですよね。」

「申し訳ありません!」


社員の男性が深々と頭を下げた。
矢吹さんは既にメイク道具を片付け始めている。


「モデルがいないんじゃしょうがないわね。はい撤収、撤収!」

「別日にするしかないですね。」

「私、再来月まで空いてないんだけど大丈夫かしら?」


社員の男性は右手に抱えたタブレットを慌ただしく操作している。
俺もスケジュールを確認しようとした時、スタジオの扉が開いた。



「おはようございますー。」