スローシンクロ 〜恋するカメラ女子〜

春木さんのすべてを受け入れた時、初めて知った。

この世界にこんなに満ち足りた場所がある事を。


たった一人の大切な人と結ばれる。

単純でありながら極上の奇跡に、心の奥まで貫かれていた。



甘い吐息に、鼓膜が震える。

春木さんの指が、体の隅々まで滑っていく。

柔らかな舌になぞられる度、私という存在そのものの輪郭が浮かび上がっていくようだった。



「春木さん、好き……好き、」



しあわせ、なんて言葉じゃ足りないくらい
心も体も、春木さんでいっぱい。



「好き……」



何度だって言いたかった。
何度も聞いてほしかった。


溶け合う体温に、響き合う鼓動に。
ようやく辿り着いた。


絡まる指の先から、とろけてしまいそうだ。


受け止めきれない幸福感に包まれて溢れた涙を誤魔化すために、裸の肩に抱きついた。



「……うん」



ふっ、と顔を上げた彼と目が合う。

慈しむような優しい眼差し。
耳元に寄せられた唇。




「俺も。」