涙が出るほど悲しい時、 歩けないほど辛い時。 いつだって寄り添ってくれた。 一條さんにしか見せられない顔があった。 私にだけ見せてくれた一面も、きっとあった。 二人でいると楽しかった。どきどきした。安心した。 彼の隣は 幸せになれる場所だとわかっていた。 でも、 だけど。 「ごめんな、さい……」 繋がった手をそっと離して 絞り出すように言った。