スローシンクロ 〜恋するカメラ女子〜

アパートから少し歩いた大通りで待ち合わせ、すっかり夜も更けた頃一條さんはやってきた。

前に一度見ていたおかげで彼の車はすぐにわかった。
歩道に立つ私に気が付き、ゆっくりと路肩に停車する。


「出てよ。電話」


車に乗り込んだ途端、軽く右の頬をつねられた。


「ご、ごめんなさい」

「心配したんだぞ。」


一條さんは両手で私の顔を包む。

そういえば一條さんからの電話を一度も取らずにいたんだった。
大きな目で見つめられ、顔が熱くなる。


「あの、一條さん。また撮られたら……」

「うん?いいんだ、撮られても。文句を言う奴は外国だし」