もしも、目の前に神様が現れて
過去に戻してくれるなら
私は迷う事なく、あの面接の日を選ぶだろう。


面接官にため息を吐かれ
あぁやっぱり場違いだったって
今度こそ諦めよう。


東京から遠く離れた本屋で
春木さんの写真集を並べて
それまでと何も変わらない毎日を送りながら、憧れを抱き続けるんだ。




帰りたい。




春木さんの笑顔も


無骨な優しさも


繊細な心も


背中の温かさも



まだ何も知らない、あの日に。