スローシンクロ 〜恋するカメラ女子〜

『ぶっちゃけ、お相手の女性とは付き合ってる?』

『いえ。でも、そうなるといいなとは思ってます』


岳がそう言うと、観客席から悲鳴にも似た声があがった。
スタジオの盛り上がりは最高潮に達している。

俺は、岳の性格を知っている。

司会者とのやりとりを固唾を呑んで見守った。


『一般の方でしたっけ?』

『うーん、でもまぁ業界に片足突っ込んでるというか。友人の某カメラマンのアシスタントですね』

『そ、そこまで言っちゃったらかなり絞られますよ!?』



……やばい。


背中を嫌な汗が流れた。
踵を返し、その場を立ち去った。