呪術の知識が、そして呪術の能力があってよかったと人生で初めて思わせてくれた








羽瑠は、俺のことを怖がらなかった







羽瑠が俺の世界の全てになるのは当然のこと









人を呪い殺すような能力は、悪い人に使っちゃおう!








羽瑠は、絵本を指さしながら、笑ってくれた







蔑まれ、疎まれ、おぞましいと罵られた








そんな俺に笑ってくれた







笑ってくれた








その笑顔が、俺以外のヤツに向けられていると知ったとき、俺は、そいつが、羽瑠の言っていた
悪い人なのだと思った








ならば、呪術を使おう








俺に人殺しをさせるなんて、羽瑠は悪い人だ









同時に、人殺しをした俺は、悪い人だ










ならば、呪術を使おう










羽瑠のイメージカラーの純白のドレスを、俺の手で真っ赤に染めよう