その日、私は初めてお兄ちゃんに反抗した
お兄ちゃんが、私の恋人の存在を知ってしまって、別れなさいと言ったから
私は、絶対に別れたりなんてしないよ
だって悪いのは、私を縛り付けた櫂(かい)お兄ちゃんなんだから
男の人と話しちゃいけない?
男の人を見ちゃいけない?
男の人のことを考えちゃいけない?
そんなのは無理だよ
だって私には、想い人がいるんだよ?
その人と話したいし、触れたいし、キスだってしたい
互いに想い合っているのにできないなんて、おかしいよ
そう、私は言った
お兄ちゃんがなんて言おうと、私はあの人の事を、諦めない
その意思は固いはずだった
でも
お兄ちゃんの行動は、流石に予想できなかった
私を、殺そうとするだなんて