「おーいってばぁ!ねーねー、もしかしてのもしかして!寝てんの?」



マジ、うるせぇ。


天才だ、彼は。俺をイラつかせる天才。


バッダーン!


派手な音を立てて、ドアを開けてやった。


そして、彼・留衣はドアに張り付いていたのか、ドアを開けた反動で廊下に飛ばされ、大の字に倒れていた。


ピクピクと体が動いている。



「いってぇ!なにすんだよ、蓮!」



「今のは、完全にお前が悪いだろ」



「うっ…返す言葉が見つからない」



口喧嘩を30秒しか続けられない、バカの留衣に手を差し出して、引き上げる。