私と親友の少女との間には、異様な空気が流れていた。



『化け物‼︎』



私を見て恐怖の色を立てた、少女がもう耐えられないと言うように叫んだ。


化け物…私とこの少女は何が違うというのだろうか。同じ人なのに。




『化け物‼︎ずっとあたしたちを騙してたのね‼︎あんたは最低だわ‼︎』



狂ったように私に罵声を浴びせる、少女を落ちつかせようと近づくと、少女は更に恐怖の筋を加え、まるで…この世のものでは無いように、見つめた。



『こ、こ来ないでぇ!化け物!』



少女が言った「化け物」と言う言葉に、私は何かを打たれたようだった。


少女から離れた。そして、バッと背中を向けて一気に走り出した。


頭の中で、何度もループされる「化け物」と言う言葉…。










私が本当に化け物だった、この事実を知るのはもう少し先の話。