「お客さん…つきましたよー!」


にんまり…とした笑顔でタクシーの運転手に声をかけられて私は幸谷の助けでやっと我が家にたどり着いた。



「あのさー!!お茶でもごちそうするよー!!」


なんかここまでしてもらって申し訳なく思い私は玄関口で幸谷にきりだした。


「いいよ…。っていうか大丈夫か??
もし…やばそうだったら柴崎でも呼べよ!!」


不便そうにみえるのか馴れない松葉杖をついた私に意外と世話焼きな悪魔の態度になんだかおかしくてふきだした。

「うん、大丈夫…。送ってくれてありがとう。」


ちょっとだけいいやつなんだなーって思いつつなんだかおかしくて笑うといきなり幸谷は私の唇に軽くふれられ夜空の下キスしてた。



なんだかすごく長い一瞬のように感じ私達はお互い目を会わせるのが恥ずかしくてその事にはふれずにお互い連絡先だけを交換してよそよそしく別れた。