お兄ちゃん、こんなに苦しい治療を弱音を吐かずに頑張ってる。


それなのに私・・・


「笑美ちゃん、点滴を交換するね」


「お願いします」


昨日、貧血で倒れたの。


多分、寝てないのが原因かな。


先生たちには内緒だけど。


今は点滴をしてだいぶよくなったけど、お兄ちゃんがすごく自分を責めちゃって・・・


「笑美、大丈夫か?」


「うーん、大丈夫大丈夫」


「はぁ、オレのせいだよな・・・」


「違う違う!お兄ちゃんのせいじゃないよ?
私の自己管理がなってなかったから・・・」


「あぁ笑美、オレ、もう治療しなくていいよ」


「えぇっ!?
なに言ってるの、お兄ちゃん」


漫画を読みながら、サラッと爆弾発言。


私のせいで、お兄ちゃんが治療をしないなんて・・・


そんなの絶対ダメだよ!


「あっ、間違えた。
もう、オレの治療につき合わなくていいよ、だった」


「あ~そういうこと。・・・って、え!?」


危うくサラッと流すところだった。


いきなりどうした?


「だって、お前無理するんだもん。
オレには無理するなって言うくせに。
だから、今は自分のことだけを考えて、いつもの元気な笑美になってほしいんだ」


「でも・・・」


「オレは大丈夫。
笑美、オレのことは一旦忘れて、ゆっくり家で休むこと!いいな?」


「・・・はい」


ってな感じで、元気になるまで家にいることになったの。


でも、やっぱり心配だから、夜に水木さんに連絡をもらうことにした。


早くよくならないと!