「……誰だっけ…?」 その言葉が口からボソリと漏れた。 コンシェルジュはすかさず 〈ではお帰しします。〉 そう言って通話を切った。 煌はそれからしばらく‘白石’の名を頭の中で連呼し、 ……ガバッ!? 勢いよく体を起こした。 そして、部屋を飛び出しコンシェルジュから羽華の罵声を聞くのだった。