おーい。愛美」

「ん?」

三浦先生に呼ばれ振り向く

「部員一人ゲットしたぞ。秋成優芽知ってんだろ?」

秋成優芽…

「え!?」

「おーおー驚くと思った。あいつ見た目はいいくせに成績だけは悪いからな。」

この先生…意外とやる。

「んじゃ、あとの部員はお前の力でなんとかしろよー。3人だけじゃ無理だからな」

ダメだやっぱこの教師。使えない

「ちょっ!先生!?」

はぁ…どうしよ。ってか誰から話しかければいいの?


沈んだ気分のまま歩いていると

「あ、黛ちゃんだおはよ」

「おはよ。」

げっ…できれば会いたくなかった。
上から木々津新(きぎづ あらた)と柊優(ひいらぎ ゆう)
ちなみに新っていうけど女の子。153cmの私より小さくてとにかく可愛い。そして対照的に柊は身長が高くて超美形。大人しそうな顔してるけど顔だけ。この二人は悪魔だ…

「おはよ新ちゃん柊君。あ、二人とも演劇部に入らない?今部員募集してて…」

「ヤらせてくれんの?」

柊が言う。

そう、此奴はただのヤリチン。
そして新も男女共に食うビッチ…

「あー、演技でならたまに・・・?」

「そうじゃなくて、ヤらせてくれんなら入るけど」


あー、もうわかってるけど!わかってるけど!


「それは新ちゃんが怒るんじゃないかな?2人とも付き合ってるでしょ?」

「別に怒んないよ私もヤッてるし」

ダメだこのカップル…
異世界だ。この2人は異世界だ

「あ、そうだこのジュース間違えて買っちゃったんだよね。飲む?」

新からカップに入ったメロンソーダーを渡される
何か企んでる気もするけど…

「あ、ありがとう。頂くね」

「いいえ~…」

新が微笑む

私は丁度喉が渇いていたこともあって
早速ストローに口を付け飲み始めた

「ちなみに隠し味にハエ2匹ぐらい入ってるよ」

_ブフッ

勢いよくメロンソーダーを噴出した

「「イェーイ」」

2人がハイタッチをする

「最悪っ!」

そう。この2人はこういう子達
私だけが標的じゃない
この学校にいる全員がこの2人の標的
生徒だろうが教師だろうが関係ない


だから絶対にこの2人だけは入れたくない…