_三浦先生side

あんな約束取り付けちまったけど…

「めんどくせぇ…」

んでも俺は演劇が好きだし
この部を廃部させたくないとも思ってるっちゃ思ってる。
んまぁあいつら程じゃないけど。


『2年A組秋成優芽(あきなり ゆめ)、中森昌也(なかもり まさや)、今すぐ生徒指導室に来るように』

取り敢えず放送は流した。
チア部の秋成優芽とバスケ部の中森昌也。
その部活の中では比較的大人しく
演技がプロ並みと聞いたことがある。
確か清掃員から貢いで貰ったとかなんとか…ずるいな。

「失礼します。お呼びですか?先生」

「おー、秋成。中森は?」

「今日は休みですよ。あんた担任ですよね?」

「あー、そうだったな。まぁいいや秋成。話がある」

「はい」


入ってくれなくても粘る。じゃないと俺が殺される。黛に


「あー、演劇部に入る気ない?」

「ないです」


やっぱな。だよな分かってた

「いやさ?お前このままだと卒業っつか3年に上がれるかすら危ういわけよ。」

「なら他の部活に入ります。演劇部は嫌です」

「そう言わないでよ秋成ちゃん。他の部活は定員いっぱいだよ?今なら入部テストなしで入れてあげる」

「他の部活も入部テストないですよね。嫌ですよ演劇部なんて。他の学校ならまだしもこの学校県…いや大会すら出場したことないですよね。しかも別名陰キャ部ですよ?」

「そう!陰キャ部!そこで君みたいな人気者が入ってくれれば演劇部の株が上がるだろ?…しばらくテストの点数5点増してやるよ」


「…釣られませんよ」

「授業サボりも見逃してやるし、席替えの席も指定させてやる」

「そこまでして入れたいんですか?」

「部活の顧問って残業しなくても怒られないんだよな」

「…クズだ」