演劇部っ！

＿NOside

放課後演劇部


「新しく入部する、安村美香と向井地明日香だっけか？皆よろしくしてやれよー」



三浦が２人の部員を紹介する



「明日香、ありがと」


優芽が明日香に向かって微笑めば
明日香も微笑み返す


「んじゃ始めんぞー。先日見てもらった台本、全員分用意したから。取り敢えずやってみるか」


「先生、私と優斗以外全員初心者ですよ？急に演技は無理があります。」



愛美が抗議すれば優斗も控えめに頷く


「あーそれもそうだな…んじゃ愛美、優斗。いつもの暗記してるよな？それやって見せたらどうだ」

「え、この人数の前でですか…？」



優斗が少し焦り出す


「お前大会出場とかなったらもっと大勢の前で演技すんだぞ？」

「いやでも…」

「大丈夫。優斗は演技上手いよ？」


愛美が宥めれば優斗が立ち上がる


「んじゃP63から72まで。お好きなタイミングでどーぞ」



２人が台本を持てばゆっくりと息を吸い


「私は貴方が好きなの…！」

「俺だってお前が好きだった…」

いつもの2人とは思えない程の演技力に
周りも圧倒される


「でも今は信じられない…お前はどうしたいんだ？」

「こうしたい…」

愛美が優斗に近づけば深い口付けをする
優斗が愛美の頭を片手で抑えた

「ん…っ」

「はいストーップ。役に入り込みすぎるな」

三浦が二人を止め、引きはがす



「俺らこんなのやんの？ガチチュー？浮気じゃん」

「あんたがそれ言う？」

瑞樹が呟けば明日香が反論する


「あー…キスシーンは勿論フリだけだし、こんなことはしねぇよ…な？」

三浦が愛美と優斗の方を向けば２人は顔を真っ赤にさせる



「処女と童貞みたいな反応」

「…悪い？」

美香が呟けば愛美がそう返す