演劇部っ!

_優芽side


次の日、取り敢えずもう一度明日香に声を掛けることに

「明日香、本当に入らない?」


「だから入らないって言ってるでしょ?こっちが忙しいの」

「演劇部は月水金だよ?水曜はダンス部休みだし、言えば週1にしてくれる」

「土日もあるんだよ?水曜日ぐらい休みたい」

「基本何もしてないって。」

「…なんでそこまで私を入れたいわけ?」

「種類は違えど私と同じ夢持ってるでしょ?」



明日香は昔から女優になりたいって言ってた。
言うだけで実現する気はなさそうだったけど
いいチャンスな気がしたから


「確かに女優になりたいとは言ったけど、それと同じくダンサーにだってなりたい。だったらこっち選んだ方が賢い選択でしょ?」


「確かにそうだけど、どっちもやればよくない?演技もダンスも。どっちも好きでしょ?最高だよそれって」

「…考えとく」

「ありがと」



___




「昌也。迎え」

昼休み、昌也を迎えに
毎日の日課で食堂に行く


「おー、腹減った」

教室から駆け寄ってきた昌也は私に軽くキスをして
〝行こ”と言って手を差し出してくる


「イケメンかっての。」

「イケメンじゃなかったら付き合わないだろ?」



軽い冗談を交わしながら食堂に向かう



「明日香がさ、入ってくれるかも。」



食堂に着けば適当な席に座る


「マジ?あー、でもお前が言ったら入るのかもな」


明日香とは幼馴染で生まれた病院も一緒
両親仲が良くて嫌でも一緒に居たから
お互いのことは何でも知ってる

「妬けるなー。」

「は?私が好きなのは昌也だけだから」

「さらっと照れさせんなよ」