私の住む世界

中は暗い宮殿のような場所だった。
壁には高そうな絵、天井にあるのは煌びやかなシャンデリア。
だけど、どの装飾品もどこか欠けていたり蜘蛛の巣が張っていたり。
ここは昔栄えて今は廃れてしまった宮殿のような場所、そんな感じのするダンジョンだった。

「あの、ここはあまり獣がいないんですね。」
さっきから獣の姿が無いのが気になっていた。
ダンジョンなのに…。
「ほら、あの扉見える?あの先が目的地だから。」
ギルド長さんが指差す先には錆びた金属の扉。

私たちは一気に扉まで進んだ。