その時だった




「…っ!?」




私は息を飲んだ




目の前には見たこともない船が一隻




船の正面に目立つ招き猫と思われる飾りを

付けそこから連なるように様々な飾りが船

全体を飾っている




軽快な祭り囃子が船の中から聞こえてくる




だがここは陸だ




ましてや近所の公園の中




おかしい




おかしすぎる




こんな事あってはならない




私は呆然としたままその船を見つめていた




―――――……