「気が付かれましたか」 程よく透き通る声が牢屋に響く。 森にいた男だとすぐに分かった。 「貴方は誰ですか、それに此処はいったい」 乃春の傍へ歩み鉄格子越しに話をする。 「順を追って説明します」 「私はイーディス・ルーゼと申します」 「いーでぃするーぜ」 聞きなれないカタカナ言葉に上手く発音できない。