魔王の純愛



「くっ」



鋭い爪が乃春の肩を射ぬいた。



肩に焼けるような痛みを感じ後ろにふらつく
その瞬間を見逃すことなく化物は透かさず襲い掛かる。



「しまった」



刀は弾かれ宙を舞う



乃春はこれからくるであろう死に備え目を閉じた。



けれど、何時まで経っても痛みはこない。



恐る恐る瞼を持ち上げてみると、化物はいなくなっていた。