『ごめんなさいっ・・・!』
顔が上げられない。
頭を下げたまま、瞳を強く閉じる。
エリーが欠場した後半戦は、散々だった。
1-0の優勢で終わった前半戦を、あっという間に覆されて。
1-3で終わって、まだ良かった方だと思う。八坂さんがいなければ、きっともっとボコボコに点を入れられていた。
私が跳ね降りた後も、下敷きになったエリーは立ち上がれなかった。
直ぐに人が集まって来て、廣井さんがエリーの足首を触る。
「大丈夫です」と笑っていたけれど、その瞬間表情を強張らせたエリーを見て。
廣井さんは、さっさとエリーを背中へ。軽々と立ち上がると、「連れて行って来るわ」と駐車場へ向かった。
エリーに怪我をさせたんだと気付く。
震える唇。八坂さんと目が合う。
後ろめたさが溢れて、私から視線を逸らしてしまった。
何処にいたか分からなかった眞子がいつの間にか戻って来ていて。つかの間肩を抱いてくれた後、それからは隣でカメラを掲げた。
後半戦が始まっても、しきりに私に痛むところはないか問うてくる柊介に。首を振っていたら情けなくて涙が出そうになって。
『ごめんなさい。』
そう、告げたら。
「あいつの受け身が悪い。」
即答する優しさに、また涙が滲んだ。
病院から戻って来たエリーが、松葉杖をついていた時には。
後悔で、気が遠くなった。
「全然大丈夫だよ。こんなの要らないって言ったんだけど。」
エリーが松葉杖先を持ち上げて、困ったように微笑む。
廣「そ。なくてもいいって言われたんだけど、俺が貰ったの。ちょっとでも負荷は減らした方がいいだろ。」
『・・・痛くない?』
エ「うん。ごめん、心配させて。」
痛くないわけないのに。ゴメンは私の方なのに。
こんな時にも、変わらず私を思い遣る姿に。
また鼻奥がツンとする。
柊「大丈夫なら今直ぐここでジャンプしろ。そのままグラウンドを駆け回って十和子を安心させろ。」
『ちょっ、ちょっと、』
柊「受け切れなかったお前が悪い。十和子のせいにしてメソメソしてるんじゃあない。」
『柊介っ!汗』



