片思い男子






「また告白…」





「……は?!」




いつからいたのか、声のする方を見ると
同じクラスの望月 洸(もちづき ひかる)がベンチに座って俺の方を見ていた。




「え、ちょ、いつからそこに…?!」




確か…というか、絶対人はいなかったはず。



「ジュース買うついでに中庭来たら、橘くん
の告白現場を見た、っていうやつ」



「あ…そう。」



「あ、そうだ。
カフェオレいる?」



そう言うと望月は、左手に持っていたカフェオレを差し出す。



「いや、それ望月のだろ?
いいよ、いいよ。」



「買いすぎたの。
だから、貰って?」



買いすぎた…なんて言っているけど、実際手に持っているのはカフェオレ1つだけ。



俺がどうしようかと悩んでいると望月は、カフェオレをベンチの上に置いて中庭から
去っていった。





残された俺は、仕方無くカフェオレを頂くことにした。






「………不思議なヤツ…。」




望月 洸。


彼女はとても不思議だ。