片思い男子





「あ、夕貴おかえりー。」




「ただいま。」





教室に戻ると、一樹が一生懸命サンドイッチを頬張っていた。



「あ、メロンパン。
ありがとな。」



俺の机の上に置かれたメロンパン。


と、一樹は優しいからオレンジジュースまで買ってくれている。




「金は請求しねぇよ、その代わり…。」




「あー、はいはい(笑)
春菜(はるな)だろ?」




「だーっっっ!
声でけぇって!」




「お前の方がでけぇよ」





一樹は、俺の幼なじみである中山 春菜(なかやま はるな)に片思いしてるらしい。




それで、春菜と幼なじみってだけで相談に乗ってやってる。



俺からしたら、春菜のどこがいいのかさっぱりだけど。