君の温もりに触れたくて

思いがけない人物の登場にあたしは動揺しているのが自分でもわかった。



「しお姉お前そんな乗り出すとあぶねーって!」


「大丈夫大丈夫笑!昔からかずは心配性ねー?」


2人は並ぶと本当お似合い。
かず兄はしお姉にあたしには見せないような愛しく優しい表情でしお姉を見る。
相手に恋する顔。
あたしにはきっと一生向けられることのない顔だ。


2人を見るのが辛く、あたしが窓を閉めようとするとかず兄が引き止める。


「おい!ひま待て待て。そうバカにされたからってしょげるな。今日今からうち来いよ。」



「え?」