君の温もりに触れたくて

アイスバーを食べ終えて荷物を運ぼうとすると、大きな箱類がなくなっていることに気づく。
かず兄が運んでくれたんだ。


「罪な男ってかず兄みたいな人のことなんだろうなぁ」


そう呟いてあたしも部屋を出た。


廊下を出ると前方にかず兄がいた。


「先生〜!」


流石に誰が聞いてるかわからない廊下で大きな声でかず兄とは呼べないから先生と声をかけながら後を追う。
こちらを振り返ってふと優し違和感笑みを浮かべる。


ドクンーー…


優しいその笑みに不意にも胸がなる。


「なんかさ。かず兄にさ、学校で七瀬って呼ばれるの違和感しかないや笑」


2人で廊下を歩きながらあたしがかず兄に言う。


「まぁなー。俺にとったらひまはひまだしな。」



「あたしにとってもかず兄はかず兄だから、先生って変な感じ笑!」