「別れたって、桃華が彼氏と別れたんだ?だからって俺に当たるなよな。」
「別に、当たってないけど。
それより、オムツは注文に時間が決まってるからギリギリで出さないでって何度も言ってるでしょ!」
「仕方ないだろ。俺だって毎日、遅くまで頑張ってるんだし、朝は忙しいから忘れてただけだ。そんな怒んなよ、桃華にはいつも感謝してんだし悪かったよ。」
言い訳を言ったと思えば、最後は反省しているかのように、申し訳なさそうな顔をされたら、怒れなくなって、仕方ないなと思ってしまう。
大和は営業してるから、私の扱い方をわかっているのかもしれないけど……。
「仕方ないから許してあげる。
その代わり今日は同期四人で飲みに行くから大和の奢りね?」
「はっ!?何で俺が……。」
すると真尋が横から口を挟んだ。
「いいじゃない。桃華は失恋したばかりで辛いんだから。今日は大和の奢りで飲もうよ!」
「ったく……分かったよ!」
渋々、分かったと言った大和だけど、家に帰ると尊の事を思い出しそうで一人になりたくなかった。

