そんな事を忙しい月曜日の朝から考えたら溜め息が出てしまった。


「ちょっと桃華!朝から溜め息は早すぎよ!」


隣の席に座る真尋が言った。


「仕事はいつも週初めは忙しいのはわかってるけど、もうすぐ旅館じゃん…
それ思ったら溜め息くらい出るわ!」


「あー、、確かに溜め息は出るよね。
そう言えば買い出しは今回は私と桃華だったもんね。
摘みに酒をたっぷり買わなきゃならないね。」


「うん…」


二人で同時に溜め息を出した。


「朝から溜め息なんてしてんなよ!」


そう言って現れたのは大和だった。


「だって来月は旅館じゃん?
考えるだけで溜め息くらいでるし…」


「そう言えば来月は旅行だったな…」


そう言った大和はチッと舌打ちをした。


去年の旅行で、飲まされて不機嫌な顔をして社長に文句を言った時は皆が驚いていた。


奥さんが間に入ったけど社長はあまり気にしてない様子で皆にお酒を注いでいた。


一瞬、クビだと言われるんじゃないかと思ったけどそれは大丈夫だったし、ヒヤヒヤしたのを今でも覚えている。


「それより大和…去年みたいに社長に文句言わないでよ?」


「言ったっけ?覚えてねぇよ一年も前の事。
多分…言わねぇ…?」


何故疑問形?イヤイヤ!ダメでしょ!


「とにかくダメだからね!」


「ハイハイ!それよりこれ注文しといて!」


そう言って大和は私に注文書を渡して"行ってきます"と言って得意先へと向った。


私は注文書を見て直ぐに"大和っ"と大声で叫んだが、大和は聞こえない振りをして出ていってるしね。


大和が私に渡した注文書は今から注文しても指定日に届くのは難しい商品で、そういうのは自分で注文せずに私に頼んでくるんだ。


全くもう…