大和は尊の居る方へ歩いて行き、尊の前で足を止めた。
「初めまして、貴方は桃華の元彼ですよね?」
「えっ、は、はぃ…」
「へぇーあんたが尊か?」
「はっ?」
急に敬語から言葉遣いが変わった大和に尊は一瞬、眉がピクッとなり少しイラッとしてる表情になった。
「真面目そうな顔してるけど、あんたも酷いことするよな?
コイツがどれだけ傷ついて泣いたか知ってんの?」
「そ、それはあんたには関係ないだろ?
それに理由はともかく俺と桃華は別れたんだから俺が誰と結婚しようが関係ない!」
「気安く桃華の事を呼び捨てしてんじゃねぇよ!確かにあんたの言うとおり俺には関係ないし、寧ろあんたと桃華が別れてくれて俺としては有りがたかったけどな?
だけどな、コイツを傷つける奴は許せねんだよ!桃華に謝れ!」
大和は道の真ん中で大声で言って、通行人は何事だろ?って感じて通りすがりにチラチラとコチラを見ていた。
「ちょ、ちょっと大和!もういいから行こう?」
「良くないだろ?嘘つかれてあんなに傷ついて謝罪なんてしてないだろコイツ!」
「だ、だけど…」
私が戸惑ってると尊は私に言った。
「桃華も大変だなこんな男の相手してるなんて?」
「何だとっ」
大和がそう言った瞬間、私は尊の頬を思いっ切り叩いた。
「痛って…」
「ふざけるな!私の事を何と言おうが構わないけど大和の事を悪く言うのは許さない!」
私の行動と発言に大和も尊も驚いていた。

