その結婚、ちょっと待った!





大和が帰って来てきてファックスを流し、そのまま会社の鍵を閉めた。


「はぁー、マジ疲れた!
さぁ明日は休みだし今から映画見て居酒屋でも行こうぜ!」


「うん!」


こんな風に仕事が終わって映画とか初めてだし、さっきまで疲れてたけど何だか嬉しくなった。


今思えば尊と付き合ってた時ってこんな風に仕事が終わってデートとか無かったし、休みの日に会っても尊の家に行ったりで出かけたのって数えるくらいだったな。


久しぶりにドライブに行ったと思ったらあんな嘘をつかれて別れたんだけど、今じゃあんな男と別れて正解だと思う。


顔だって見たくないしね。


私は大和の腕に自分の腕を絡めると、大和は私を見て優しく微笑んだ。


いつも強引だけどたまに優しい顔をする大和が好き。


暫く歩くと映画館が見えて私はトイレに行きたいから何か見たいの選んでおいてと大和に告げた。


私がトイレから戻ると既にチケットを購入していて、待たなくていいように早目に見れる映画を何でもいいからとチケット売場の女の人に言って購入したみたいだ。


後十分で始まると言ったからチケットを見るとアニメの映画で何やら動物の物語みたいだ。


まさかアニメを見るなんて…


だけど選んでと言ったのは私だし、時間も直ぐに始まるみたいだったから私達は急いで中に入り席に座った。


だけど中に入るとそれなりに居て、子供連れで来ている人も多かった。