その結婚、ちょっと待った!





「ちょ、ちょっといきなり何?」


「ちょっと黙ってろ!」


「えっ…んっ…」


嘘…気づけば大和は私にキスをしていた。


唇を離した大和は私を見つめながら言った。


「別れた男の事なんて忘れちまえよ!
他の男を考えられないくらい…

俺をスキにさせてやる!」


そう言った大和はまた私にキスをした。


普通なら拒む事だって出来るのに、大和のキスを受け入れてる自分がいた。


それにこんな大和を見るのも初めてで、ドキドキしてる自分がいた。


長いキスが終わり唇が離れた筈なのにもっとキスをしたいと思った私はお酒に酔っているせい?


「なぁ桃華…俺達、付き合わないか?」


「……はぃ」


気付けばそう答えていて、どうやら私は大和のキスで落ちてしまったらしい。


大和はそのまま私の手を繋ぎ歩き出す。


「何処行くの?」


「ん?俺ん家。」


俺の家!?


キスされて、付き合う事になって大和の家にその日に行くの?


は、早すぎない?


「や、やっぱり私はタクシーで家まで帰る!」


「ダメだ!やっと桃華を手に入れたんだ。
このまま帰す訳ねぇだろ?」


「で、でも…」


「俺が離したくねぇんだよバカ!」


照れたように大和がそう言って、私はそれ以上は何も言わなかった。