それからニ週間が過ぎた。 山口から、返事は来ない。 わたしからの手紙は、届いていないのだろうか。 それとも、山口が忙しいだけなのだろうか。 あれこれ考えてしまうセシル。 さらに、二週間が過ぎた。 ずいぶん暖かい日が多くなった。日本では、もうすぐ桜の咲く季節だ。 たまにひとりの時間ができると、セシルは山口のことを思い出した。