毒舌男子の偽彼女

澪side


あれから何日たっただろうか。


今でもあの日のことがフラッシュバックする。
 

同居してるっていうのに、玲央とは一言もはなしてない。


というか、避けていた。




「おい、澪あの……『柚ーお昼たべよ!』


「おい、澪…『おばさん、手伝うことあるー?』



みたいな感じで…。



「はぁ、そんなあからさまに玲央のこと避けて…。」


柚が呆れた顔で私を見る。


「だって玲央には可愛い彼女がいるんだから。邪魔しちゃ悪いでしょ?」


そうだよ。


やっと付き合えたんだもんね。


邪魔はしたくないよ。


「それ、玲央に彼女か聞いたの?あんた、それでいいわけ?」


「良くないと思ってるよ。だって…ぅ……ひっく……すきだからぁ。」


なんだか涙腺がゆるんじゃって、泣きたくないのに涙が出てくる。