一度、お母さんに理由をきいたことがあります。


「何でお兄ちゃんって呼ぶようにせんかったん?」と。


答えはこうでした。


「〇〇(私の名前)が生まれた時はまだ、□□くん(お兄ちゃん)に障害があるって分かってなかったけど、お兄ちゃん・お姉ちゃんとかじゃなくて、ちゃんとその子の名前で呼び合えるきょうだいになって欲しかったんよ」


それをきいた当時の私はまだ幼かったため、「ふぅ~ん」って感じできいていました。


でも、今はこれで良かったなぁって思います。


はっきりした理由は思いつかないけど、私にとってお兄ちゃんは□□くんだから。


もちろん、周りの友達のお兄ちゃんやお姉ちゃんとは違うけど、お兄ちゃんは色々なことを私に教えてくれました。


ひらがな・かたかなの読み方。


みんなが違うって当たり前なこと。


誰でも一人では生きていけないこと。


障害名や見た目じゃなくて、その人の中身を見て判断することの大切さ。


今ぱっと思いつかないけど、これ以外にも本当にたくさんのことを教えてもらいました。


そして、それは今でも継続されています。


今は私が家を出て生活しているから、帰省した時しか会うことはできません。


でも、メールやLINEで連絡を取り合っています。


友達とするみたいにキャッチボールは難しいけど、私とお兄ちゃんなりにキャッチボールをしています。


間違いなく私にとって幸せな時間で、かけがえのない時間です。