ともだち、こいびと、たいせつなひと



教室から姫菜と男をぼんやりと見ていると

「でも、今回の男、佐々岡はあんまオススメしないなー」

とサチが言う。

サチは姫菜が唯一仲良く出来る友達だ。
通称サッちゃん。

こいつとは中学からの友達。

俺も知らない、佐々岡葉をサチは知っている。
どんな男なんだ?


「じゃーなんで姫菜を行かせたんだよ」

「しょーがないじゃない。
あんたの姫様はあんたの言葉にしか耳を傾けないんだから。
あんたがそーしたんでしょーが。」


サチに言われて気付く。

そーか。
だとしたら、こんなとこで話してる場合じゃないな。

俺はサチの言葉に返事もせず、
姫菜の元へ走った。