だから。 せめて、今の私に出来ることは。 もう、“殺したくない”から。 極力、みんなから遠ざかるしかない。 ……最善ではないかもしれないけれど、 今の私にとっては最善な方法はこれしか思いつかないのだ。 −−−少しだけ、人と関わることの喜びをまた、知ってしまったから。 しばらくは、さびしくなってしまうだろうけれど。 『やっぱり、やさしいひとだ。 きみは。』 どこからか、そう彼が私に言っているような声が聞こえた気がする。