無惨に包丁で。
キラは、そのあと泣いた。
血にまみれた手を見つめ、
次に親の死体を見て。
*キラ*
『キラ、殺そうなんて、思って、なかったのに。
おにい、ちゃんに、近づいてほしくなかった、だけ、なの、に。』
キラの涙は本物だった。
キラにそっと近づき、
頭を撫でてやりながら、慰めた。
*零斗*
『大丈夫。キラは何も悪くない。
悪いのは、俺なんだから。
お兄ちゃんがしっかりしてないから。』
俺は、死んでしまった、ただの死体よりも
今生きている妹を選んだ。
キラを抱いてやり、
信頼できる友達に電話をした。